ratikが採用している「EPUB・リフロー型書籍」の大きな魅力は、どのようなディスプレイ・サイズの機器で閲覧しても、自分にとって読み易い文字サイズを選ぶことで、最適なページ・レイアウトが自動的にストレスなく実現することにあります。とりわけratikでは「スマートフォンで読める高度な専門書」を制作することを、1つの目標にしていますので、小さな画面が、難解な文章にじっくりと向き合うための「窓」になってくれることを願っています。
難解な文章にじっくりと向き合う…。この作業には、多くの時間が必要になります。或る時には、体を清め、姿勢を正し、読解を進める必要があるでしょう。しかし時に、寝転んで仰向けになりながら、ソファにもたれながら、布団に潜り込みながら、草原で横になりながら、お風呂に入りながら、逆立ちしながら…(?)、自らの思索を展開しつつ著者と格闘しなければならないこともある筈です。
図書館で借りた哲学書の各ページに鼻毛が付されていた…、といったケースはともかくとして、「紙」の本は、後者のようなシーンにとてもよく似合いました。電子書籍の時代、そうした役割を担うのは、デスクトップパソコンでも、ノートパソコンでもなく、タブレットやファブレット、スマホなのではないでしょうか? そして、タブレットやファブレット、スマホでは、PDFは読みにくいのではないでしょうか?
これまで、ratikでは「EPUB・リフロー型書籍」限定で新刊を発刊してきました。
しかし、学術・研究の世界では、海外ジャーナルをはじめ多くの論文がPDF形式で入手可能となり、PDFの文献管理ツールが多く出て普及を始めています。また、PDFの場合、閲覧のためのソフトが、ほぼ全てのパソコン環境において「買った時から入っている」ものであり、読書環境を整えるために一手間必要な「EPUB」と比較しても、そのアクセスは格段に容易です。
新刊発刊以降、読者のみなさんからはPDF版での書籍販売を求める声を多くいただいていました。
そこでこのたび、ratikではEPUB版に加え、PDF版でも電子書籍を提供していくことにしました。
さしあたり段階的に既刊本のPDF化を進め、みなさんに提供させていただくのとともに、次回、新刊からは2つのバージョンでの同時発刊を目指してまいります。
以降、EPUB/PDFでの同時提供を書籍紹介・販売ページで明記した書籍につきましては、 ご購入いただくと一度にEPUB/PDFの2つのバージョンを同時にダウンロードしていただけるようにしました。
なお、これまで、EPUB版をご購入いただきましたお客様のうち、ご希望される方には、PDF版を無償で提供します。お手数ですが、「入手フォーム」より「お名前」「ご購入時に使用されたメールアドレス」「書籍名」「ご購入年月日」をお伝えください。〔ratik・木村 健〕