電子書籍は、iPadをはじめとするタブレット、比較的小さな画面ながら高解像度のディスプレイを持つスマートフォンの普及により、その可能性が大きく広がりました。これらの端末には、EPUB書籍の閲覧用アプリとして、「iOS」には「iBooks」が、「Android」には基本的には「Google Play ブックス」がデフォルトでインストールされており、これらを使って、ご購入くださったratikの電子書籍をダウンロードして容易に読んでいただくことができます。
また、Appleの最近のパソコンMacには、「iBooks」がデフォルトでインストールされており、「EPUB書籍が開けない」と悩むこともなくなりました。
これまで、WindowsパソコンでEPUB書籍を読みたいというお問い合わせに対しては、webブラウザで「Google Play ブックス」を開いていただき、書籍ファイルを「マイブック」に登録して閲覧していただいていました。ただ、「Google Play ブックス」でratikの電子書籍を読むためには(DRMフリーのEPUB書籍一般の閲覧用に「Google Play ブックス」を使うには)、書籍の「マイブック」への登録が「Google Drive」の容量使用であるため、「Google アカウント」によるログインが必要で、「Gmail」等をお使いでないかたには、少しだけ手間がかかるものになっていました。
Windows、Macにかかわらず、パソコン用には優れた表示力、書籍管理力のある無償のビューアー・アプリが多数ありますが、これまで、
- あらかじめソフトウエア(アプリケーション)をインストールしておき、
- それを使って書籍ファイルを開く
ということに慣れておられない読者のみなさんからのお問い合わせを受け、「何か良き方法はないものか…」と頭をひねっていました。
ここで、ご紹介するのは「Readium Cloud Reader」です。
使用方法は、簡単で、
- パソコン上でお好みのブラウザを開き、「Readium Cloud Reader」のwebページにアクセスする。
- 予めパソコンのローカル・フォルダに保存しておいたratikの電子書籍ファイルを「webページ」上に「drag and dropする」
だけで、書籍の閲覧を始めることができます。
「Readium」については、以前から、webブラウザ「Google Chrome」上で起動する拡張機能として、インストールさえしておけば優秀なビューアーとして使える旨、ご紹介していました。今回、ご紹介している「Readium Cloud Reader」は、
- webブラウザを選ばず、
- インターネット接続環境さえ整えば、即、使える
ものとして、大変手軽で重宝するのではないかと考えています。
手軽さゆえに、ブラウザを閉じてしまうと、読書記録はクリアされ、ファイルもパソコン上のフォルダー内で管理しなければならない点はありますが、「Google Chrome」拡張機能版の「Readium」同様の細かな表示設定ができるなど、魅力ある読書環境の選択肢となると思います。
なお「Radium Cloud Reader」のwebページには、「Readium」プロジェクトのwebサイトからもアクセスできます。〔ratik・木村 健〕