書名:「私」の言葉を紡ぐ フォーカシングとコラージュ
著者:矢野 キエ 著
発行年月:2021年2月8日(EPUB・PDF)
発行者:特定非営利活動法人ratik
電子書籍ファイル形式:EPUB3.0・リフロー、PDF
ISBN:978-4-907438-35-7(EPUB)
ISBN:978-4-907438-36-4(PDF)
ファイル容量:8.4MB(EPUB)、10.8MB(PDF)
文字数:約19万字
カバー作品・画像:矢野 キエ
カバーデザイン:POSTICS 溝口 賢
販売価格:2,000円(消費税込)電子書籍のみ
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【バージョン情報】
■最新バージョン:ver1.0(2021年2月8日発行)
(お手持ちの書籍のバージョンは〈奥付〉ページでご確認ください。)
コラージュには作り手の生が表されている。からだに感じられるものに耳を澄ませ、様々な素材を切り抜き、貼り合わせる。作り手と聴き手とで作品を大切に眺め、語り合うことで、意味を見出していく。二十年近くにわたるフォーカシング実践から見えてくるものを伝える。
…フォーカシングでコラージュ作品について問いかけるのはなぜだろうか。それは、コラージュが何か私たちの生活や人生に関わっていると考えるからだ。コラージュを作るだけに終わらず、作ったあとに、コラージュを味わい、コラージュに関わってみると、思いがけない発見や気づきがもたらされる。そのことをフォーカシングでは経験的に知られていて、行われていたのだ。それにしても、コラージュに関わると気づきがもたらされるのはどのようにしてだろうか。
これからフォーカシングのコラージュを、読者の皆さまにご案内したいと思う。構成は、大きくは「コラージュ理論編」と「コラージュ実践編」の二つである。理論編では、最初にフォーカシングについて解説した。フォーカシングについては多くの書籍があって解説も種々あるが、本書では一風変わったものになるかもしれない。その後、フォーカシングのコラージュについて説明している。実践編では、理論編で解説されたことがどのようにあるのか、その実例を見ていただくように、いろいろなコラージュの作製者と聴き手のやり取りを掲載している。どれも筆者が関わった事例で、それぞれの方の人生が語られている。コラージュがどのようにフォーカシングであるのか、フォーカシングでコラージュを味わったり問いかけたりするのはどのようなことで、それによって一体どのようなことが起こっているのか、どのようにして変化や気づきがもたらされるのかを見ていこう。先にコラージュが生活や人生と関わっていると述べたが、それは一体どのように関わっているのか、それぞれの人生の局面で、どのようにコラージュから意味が見出され、理解されていくかをじっくりとご覧いただければと思う。
本書では、コラージュを作製したあとに、コラージュに関わり「意味を見出す」と表現している。このようにいうと、「何か意味を見出さなければならないのか」と力が入ってしまいそうだ。が、そうではなく、実際には作製者と聴き手がともにコラージュに興味をもって、どんなコラージュだろうと眺めてみる、といった様相である。コラージュをじっくり味わい、感じることから作製者のユニークな何かが創られていく、何かしら気づきがもたらされる、それを「意味を見出す」といっている。リラックスして、ときにはお茶でも飲みながら、一緒にコラージュを眺めてみよう、そんな感じである。もちろん、そうではなく、真摯に、ある緊張感をもってコラージュを眺めることもある。コラージュは作製者の生が表されたものであるということを忘れずに、大切に眺め、尊重することが肝要である。ともかく、コラージュを作製者と聴き手とが一緒に理解するプロセスが作製後に待っている。その様子を実践編で紹介したい。
実践編は2編に分かれ、第1編では、数人の方のいろいろなコラージュを見ていく。第2編では、一人の方のコラージュのいくつかを見ていく。これは、コラージュのセッションを、いわばカウンセリングを継続して行うように、3年に渡って継続して行った例である。一般に、継続されるカウンセリングの中で、数回コラージュが用いられることはしばしばあるが、コラージュのみが継続して行われることは稀であると思う。どのようなプロセスがあるかゆっくりご覧いただければと思う。
筆者は、ワークショップでコラージュを行ったり、数カ月ごとにグループでコラージュを楽しんだり、ときどき研鑽のためにペアでコラージュを行ったり、コラージュに魅力を感じている人と一緒に定期的にコラージュをしたり、と種々の機会にいろいろな方たちとコラージュのときをもっている。実践編では、これらの方々にご協力いただき、事例を掲載させていただいた。ここで感謝申し上げたい。(本書「はじめに」より抜粋)
【目 次】
はじめに:コラージュとの出会い
コラージュ理論編
1.フォーカシングとは
(1)フォーカシングの成り立ち
(2)感じていることから語ること
(3)プレゼンス:人がそこにいること
2.フォーカシングのコラージュワーク
(1)体験が続くコラージュワーク
(2)【作るプロセス】
(3)【作品を眺め、語るプロセス】
(4)コラージュと感じられた感覚
(5)ともに眺め、かかわること
(6)写真の力
(7)コラージュワークを理解すること
コラージュ実践編 1
1.出来上がったコラージュ作品をからだで感じてみる
2.揺さぶられ、言葉が紡がれる
3.よくわからないものに注意を向けると、何かが生まれる
4.感じられることとシンボルの相互作用は微細である
5.作るプロセスのなかで起こる小さな気づき
6.聴き手とともにつくる:聴き手の視点が生かされるときと生かされないとき
(1)聴き手の働きかけが、プロセスを進展させた例
(2)聴き手の働きかけが、作製者に響かなかった例
コラージュ実践編 2
1.お守りにしたい(コラージュ第2回目)
2.鹿はどこに行く?(第6回目)
3.馬の親子?(第10回目)
4.やっと戻って来られた──それぞれがそれぞれのところで右往左往しながら生きている──(第14回目)
5.水の中は苦しい?意外な発見(第16回目)
6.きっとなれる家族のかたち(第17回目)
7.花(第18回目)
8.飛び出す鳥(第21回目)
9.インタビュー
10.コラージュは生きる過程
11.コラージュと生のつながり
おわりに
[付録]問いかけの例
参考文献
【著者紹介】
矢野 キエ(やの きえ)
大阪キリスト教短期大学 幼児教育学科 教授、博士(文学)関西大学
臨床心理士、公認心理師、国際フォーカシングインスティチュート認定トレーナー、国際フォーカシングインスティチュート認定こどもフォーカシングトレーナー
専門領域は、臨床心理学、こども。
フォーカシング、コラージュ、相互作用、保育者の応答・関わりなどを研究内容とする。
主な著書
- 『傾聴・心理臨床学アップデートとフォーカシング──感じる・話す・聴くの基本──』(共著、2016年、ナカニシヤ出版)
- 「体験はいかに進展するか──フェルトセンスとシンボルの相互作用について──」(単著、2018年、人間性心理学研究、36(1)、45-56.)
- 「関わりのなかで子どもを理解すること──保育者の応答と子どもの表現──』(単著、2020年、大阪キリスト教短期大学紀要、61、50-67.)
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本書・著者の矢野さんの元で、フォーカシングのコラージュワークを家族で体験させていただいてから3年近く。ようやく書籍完成まで漕ぎ着けました!〔2021年2月8日 ratik木村 健〕