書名:PROSOCIAL:
:進化科学を使って、生産的で衡平で協働性のあるグループを作る
著者:ポール W. B. アトキンス・
デイビッド スローン ウィルソン・
スティーブン C. ヘイズ 著
刎田 文記 監訳 久留宮 由貴江 監修
小倉 玄・伊部 臣一郎・岩村 賢 訳
発行年月:2024年7月5日(EPUB・PDF)
発行者:特定非営利活動法人ratik
電子書籍ファイル形式:EPUB3.0・リフロー、PDF
ISBN:978-4-907438-51-7(EPUB)
ISBN:978-4-907438-52-4(PDF)
ファイル容量:17.0MB(EPUB)、18.7MB(PDF)
文字数:約35万字
カバーデザイン:POSTICS 溝口 賢
販売価格:2,500円(消費税込)電子書籍のみ
:4,900円(消費税込)電子書籍 + 印刷・製本サービス
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【バージョン情報】
■最新バージョン:EPUB・PDF ver1.0(2024年7月5日発行)
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【本書「序文」より(抜粋)】
この本は、…複雑な人間性を念頭に書かれた、時宜を得た重要な本です。著者たちは、ノーベル賞を受賞したエリノア・オストロムの研究を利用しながら、進化理論と最先端の行動科学の双方にも基づいて、自分たちのメンバー同士がうまくやっていくやり方や、自分たちが組み込まれている生態系の他の要素との関係でもポジティブな方向を見出せるような、グループの特徴を明らかにしています。Prosocialの実践の本質である深い理論の根底にあるのは、複雑に進化した私たち人間の本性への理解です。そうです、確かに私たちは競争的で破壊的になることができます。その一方で、私たちは、協力的で建設的で寛大になることもできるのです。私たちがどのような人間性を示すのかは、遺伝的な問題だけでなく、私たち自身が置かれている社会や環境をどうデザインするのかという問題でもあります。このような環境デザインのコアとなる要素を理解することは、進化してきた人間の性質と能力を最も良い方向へと発揮させる鍵となるのです(実際のところ、そうした性質や能力は実に多岐に渡っています)。
したがって、本書『PROSOCIAL』は単なる「良い」組織、団体、グループを記述する、ただナイーブなだけの宣言書ではありません。むしろ、アトキンス、ウィルソン、ヘイズは、科学者、臨床家、コンサルタントによるグループとしての専門知識を活用して、グループがどのように機能できるのかという理想化されたビジョンを記述するだけでなく、そこに到達するための具体的な計画を提供します。
リチャード M. ライアン(Richard M. Ryan)
【本書「監訳者あとがき」より(抜粋)】
私が、Prosocialに興味を引かれたのは、私のこれまでの仕事でもある「障害者雇用を支援する」という役割から来ています。障害者雇用支援の現場では、障害のある方が仕事を得ることができるよう支援することだけでなく、障害者雇用を実践していく企業の方々を支援することも重要なアプローチとなります。障害者雇用における障壁は、障害のある方自身や支援者、あるいは現場で支える職場の方たち、みんなの心の中に生じる障壁が挙げられます。その多くは、受け容れる側の障壁、例えば誰かの障害に対する無知・無関心、より良い支援方法に対する無知・無関心、組織的な対応の必要性に対する無知・無関心が考えられます。障害のある方への支援は、さまざまなリソースがあり、徐々に充実してきていますが、受け容れ側の障壁に対する支援は、まだまだ充実しているとは言えません。そんな現状の中で、障害のある方も、職場で共に働く方も、それらの方を雇われている方たちも、それぞれの立場を理解し、それぞれの考え方や感じ方を尊重し、お互いが大切にしている価値を知ることから始めるProsocialは、企業・組織と障害者雇用を結びつける架け橋のようなものだと感じられました。
そして、Prosocialを学ぶ中で、私たちの世界、私たちの社会が直面している問題にも、強い関心を持つようになりました。特に疾病や戦争などは多くの命を奪うだけでなく、それらによって貧困や分断、孤立をもたらし、失う必要のなかった命までも削り取っていってしまいます。このような現状の中、将来を担う若者や子どもたちは声を上げることも、今を変えるために力を合わせることもできません。戦禍の中で、家族を失い、心身の健康を損ない、明日への希望を失っている人たちが、今この瞬間にも数多く存在しています。今を変えるために声を上げること、私たちの将来のために協力し合うことは、現代を生きている私たち大人の世代の大きな責任なのではないでしょうか。人は一人だけでは、社会を変えることはできません。誰か一人が、あるいは一部の集団だけが権力を握ると、独りよがりな行動をとり続けることに執着し、保身に走り続けます。今の日本はもとより、世界の幾つかの国に見られる政治の混乱は、まさにそのような事態の典型だと言えるでしょう。
Prosocialは、そんな閉塞的なあるいは破滅的な社会や世界を打開する、道をはっきりと照らし出す一つの光明です。この一筋の光であるProsocialを大きく広げ、私たちの世界を照らす太陽のような存在にすることができれば、さまざまな問題を抱えている人間の社会を、新たな希望にあふれた社会へと創り直すことができるかもしれません。ただこの一筋の光は、蜘蛛の糸のようなものかもしれません。他者に不寛容で、独りよがりな振る舞い方しかできないと、この光を広げることはできません。自分を大切にすることと、他者に対し寛容であることは、相反するものではありません。どちらも、思いやりと慈しみに含まれる、優しさと愛情に満ちた振る舞い方なのです。
Prosocialは、そのような振る舞い方が、どのような結果をもたらす可能性があるのかを、進化科学の知見から明らかにしています。進化科学の知見では、ある個体が利己的な振る舞い方をするのは、生き残るための自然な振る舞いであると捉えられます。そのため、あるグループの中での利己的な振る舞い方は、それが体内の癌細胞や動物の群れや人間のグループであっても、そのように振る舞う有機体が生き残るために有利に働きます。一方で、グループ間での繁栄の可能性という観点から見ると、利己的な振る舞い方はうまく機能せず、協力や支え合いのような利他的な行動も持っている群れやグループの方が、よりよく繁栄することが知られています。特に、個人が利他的な行動を取るというコスト以上にグループとして得られる利益の方がより大きく、また長期的には、そのグループの利益が個人の利益にもなるような場合に、協力的な行動が促進されると考えられています。
また、Prosocialでは、そのような振る舞い方を、一人一人が、そしてグループとして、組織として手に入れることができるよう、文脈的行動科学の考え方を取り入れ実現しています。文脈的行動科学は、その基礎である関係フレーム理論を重視しています。関係フレーム理論は、私たちの文化の源となる創造性や言葉の世界の広がりについての科学的な考え方です。本書では、この理論を「シンボリック学習」という言葉で紹介しています。私たちは、言葉という記号体系を効率よく学習し、使いこなす能力を身につけています。私たちは、さまざまなでき事や言葉をシンボルとして取り扱い、次々にその結びつきを自動的に派生させ、また新たな関係性(等位・区別・反対・比較・時間・空間・階層・因果・視点取得)として捉えることができるのです。このようなさまざまな関係にシンボルを関係づけ、それを広げていける能力を身につけ使えるようになったからこそ、私たちは多様な問題を解決し、文化を発展させることができるようになったのです。一方で、この強力なシンボリック学習の力には、ネガティブな側面もあります。私たちは、生き残るために不安や恐怖といった感情や、攻撃性などの衝動を身につけてきていますが、そのような感情や衝動とシンボリック学習の力が、一緒になって働くことがあります。すると、私たちはそれらの感情や衝動をさまざまな対象と自動的に関係づけ、感情や衝動を膨らませ、極端な行動(例えば、過度な体験の回避など)をとってしまいます。現代社会に蔓延する心の病や、戦争や疾病による社会的な問題においても、このようなシンボリック学習のネガティブな側面が、強く影響しているものと考えられます。
本書の中で用いられるACTマトリックスは、このような心理的な問題に対する、文脈的行動科学に基づくACTのエクササイズの一つです。ACTマトリックスは、ACTで用いられるアプローチを総合的に取り扱い、視覚化することができるツールとして、世界中で活用されています。Prosocialでは、まず、一人一人が自分にとって大切にしている価値を探索し、それに向かって取り組む時に生じる心の問題を明確にするための、パーソナルマトリックスというツールとして活用しています。このステップは、グループでのProsocialな活動に取り組む前の、一人一人の心理的安全性を担保するための重要なものと位置づけられています。また、Prosocialでは、ACTマトリックスをグループ用に作り変え、グループにとっての価値を探索したり、その価値にグループとして取り組む時の問題点を洗い出したり、実現していくためのステップを明確化し可視化したりするための、グループマトリックスとしても活用しています。ここでは、グループとして実行できるステップを模索していく中で、他者の考え方や意見を尊重し、思いやりや慈しみのある態度をお互いに心がけることで、心理的柔軟性を身につけ、実践できるようになることが求められていきます。
Prosocialでは、さらに、Prosocialの8つのコアデザイン原則に則って、グループとしての活動のあり方やルールなどを、参加者が主体的に検討していきます。8つのコアデザイン原則は、一つ一つの原則が、グループがよりよく機能するために必要な項目として整理されており、丁寧に検討を重ねることで、グループとしての価値に向かう活動がより一層整理されていきます。
序文にも書かれているように、私たちの生きている世界「地球」は、それ自体が「私たちが子どもたちや孫たちと分かち合わなければならない、唯一の共有物」です。地球にあるすべての資源、植物や動物たちといった生き物も、欠けてはならない存在です。ミツバチがいなくなると、私たち人間の生活は崩壊すると言われていますが、地球上のどのような存在も、私たちと共に生きている仲間なのです。
読者の皆さまも、地球に生きている仲間として、それぞれの存在を尊重し、すべての仲間がお互いを支え合いながら、この地球で生きていけるよう、まずは皆さまの身近なグループからProsocialの実践に挑戦してみましょう。
株式会社スタートライン
CBSヒューマンサポート研究所
刎田 文記
【目 次】
- 序文
- はじめに
- Prosocialの定義
- 本書の構成
- 第1部 概念と原則
- 第1章 マルチレベルおよびマルチストリームでの進化
- ダーウィンと社会生活の根本的な問題
- マルチレベル選択理論
- マルチレベルでの進化
- マルチストリームでの進化
- 大きな進化的推移
- 結論
- 第2章 エリノア・オストロムとコモンズ
- コモンズの悲劇
- なぜ、コアデザイン原則はすべての場所では使われないのでしょうか?
- ホモ・エコノミクスの台頭
- 規制と市場を超えた多中心的統治(Pulycentric Governance)
- 現代のコモンズ:少しも悲劇ではない
- 結論として:応用文化的進化としてのProsocial
- 第3章 コアデザイン原則、バージョン2.0
- コアデザイン原則1:共有されたアイデンティティと目的
- コアデザイン原則2:貢献と利益が釣り合った配分
- コアデザイン原則3:公正かつインクルーシブな意思決定過程
- コアデザイン原則4:合意された行動のモニタリング
- コアデザイン原則5:役に立つ行動と役に立たない行動への段階的な対応
- コアデザイン原則6:迅速かつ公正な対立の解決
- コアデザイン原則7:自己統治の権限(原則1–6による)
- コアデザイン原則8:他のグループとの協働関係(原則1から7を使用)
- マルチレベルフレームワークとしてのコアデザイン原則
- 補助的なデザイン原則とルールの例外
- 原則の全体像
- 演習
- 第4章 進化する行動:文脈的行動的なアプローチ
- 進化的挑戦としての心理的変化
- 行動変容の進化原理:従来の学習過程
- 行動変容の進化原理:シンボリック学習のプロセス
- 心理的柔軟性
- 行動進化の選択基準:価値
- 価値の発見及び明確化の方法
- 変異(Variation):感情的認知的柔軟性を用いて、思考と五感のための空間を創り出す
- 保持(Retention):価値に向かう行動の実践とパターン
- 文脈と気づき:誰が今、何に気づいていますか?
- 心理的柔軟性が協力の重要な側面をどのように育むのか
- 信頼
- 長期的思考
- 社会的価値への方向づけ
- 結論
- 第1章 マルチレベルおよびマルチストリームでの進化
- 第2部 Prosocialの方法
- 第5章 ACTマトリックスによる利益・関心のマッピングと心理的柔軟性の構築
- マルチレベルツールとしてのマトリックス:個人またはグループの利益・関心のマッピング
- 体験の次元
- 向かう/離れる
- 外側/内側
- マトリックスの完成
- 左上の領域の行動はどれくらいうまく機能しているか?
- パーソナルマトリックスをグループと一緒に作成するのをファシリテートする
- ペアディスカッションアプローチ
- グループ全体のアプローチ
- グループソフトウェアの使用
- マトリックスで心理的柔軟性に狙いを定める
- 正式なマインドフルネスの実践
- マインドフル・リスニング・エクササイズ
- 「内的会話」に焦点を当てる
- グループ内でパーソナルマトリックス作成をファシリテートするための、その他のヒントとコツ
- それで、薬局はどうなったのか?
- 結論
- 第6章 Prosocialプロセスのためのモジュールとパスウェイ
- パスウェイ
- 第7章 コアデザイン原則1:共有されたアイデンティティと目的
- 共有されたアイデンティティとグループの結束
- 共有されたアイデンティティとグループの結束を構築する方法
- 共有された目的の重要性
- グループマトリックスを使用したグループとしての利益・関心のマッピング
- 視点取得
- 「どのように」と「何を」から「なぜ」への移行
- 正しいレベルにする
- 活きている目的
- 結論
- 第8章 コアデザイン原則2:貢献と利益が釣り合った配分
- ある研究所で
- 公正性の重要性
- コアデザイン原則2を活用する
- 役に立つやり方で会話に焦点を当てる
- 人々がどれだけ公正に扱われたと信じているのかに、焦点を当てないでください!
- グループマトリックスを使用して公正性(柔軟性)を向上させる
- 右下の領域から始めましょう:価値
- 右上の領域への移動:どのように公正性を改善し得るかについての暫定的なアイデア
- 左下の領域に移動:グループの公正性の妨げとなるフック(Hooks)
- 左上の領域に移動:防御ルーチン
- もう一度右上の領域へ:公正性に関する柔軟な会話を創り出す
- コミュニケーションスキルの向上
- 視点取得スキルの促進
- 心理的柔軟性の向上
- 「ケア労働」の評価
- 人となりや個人よりも、役割や課題に重点を置く
- 活動後の振り返り
- 調査
- 人々を意思決定に関与させる
- 結論
- 第9章 コアデザイン原則3:公正かつインクルーシブな意思決定過程
- インクルーシブな意思決定の利点
- 階層が存続する理由
- よりインクルーシブな意思決定をグループに統合する
- グループマトリックスを使って意思決定を探索する
- 役に立つと思われる意思決定のモデル
- インクルーシブな意思決定の文化と内的作業
- より伝統的な階層構造における意思決定
- マトリックスを使って個人およびグループの目標と価値を統合する
- 委任プロセスの改善
- 情報の透明性を可能な限り高める
- ステークホルダーの視点を想像する
- もっと良い会議を
- 権力について話す
- 最終的には意思決定はコモニングの問題
- 結論
- 第10章 コアデザイン原則4:合意された行動のモニタリング
- モニタリングの種類
- モニタリングの利点
- モニタリングがうまくいかなくなる可能性
- モニタリングをうまく実践する方法
- ミーティング
- プロジェクト管理ツール
- パフォーマンスの評価と管理のプロセス
- モニタリングに心理的柔軟性を持ち込む
- グループマトリックスを利用する
- 結論
- 第11章 コアデザイン原則5:役に立つ行動と役に立たない行動への段階的な対応
- 協力のための安全な空間の創出:非協力的行動の抑止
- 関与とモチベーションの構築:協力行動の促進
- コアデザイン原則に沿った対応
- 実行方法:効果的な対応の形成
- ステップ1:目的に合わせて方向を変更する
- ステップ2:一人でできる準備
- ステップ3:相手の立場に立つ
- ステップ4:対応の選択
- ステップ5:対応の実践
- 結論
- 第12章 コアデザイン原則6:迅速かつ公正な対立の解決
- 右下の領域:迅速かつ公正な対立の解決のために私たちにとって重要なこととは?
- 左下の領域:どのような困難な思考・感情・感覚・イメージが現れ、効果的な対立解決の妨げとなるのか?
- 左上の領域:対立に関する困難な経験を回避、またはコントロールするために何をしているか?
- 右上の領域:対立を効果的に管理するために何をしたいか?
- 対人スキル:対立への統合的アプローチ
- 個人的スキル:心理的柔軟性と視点取得の力
- 心理的柔軟性
- 自己の視点と他者の視点を取得する
- 対立解決のための合意された原則とプロセス
- 結論
- 第13章 コアデザイン原則7:自己統治の権限
- 機能的なデザイン原則とそれらの実践
- 医療
- ビジネスと国際援助
- 軍隊
- グループマトリックスを用いたコアデザイン原則7の探索
- 結論
- 機能的なデザイン原則とそれらの実践
- 第14章 コアデザイン原則8:他のグループとの協働関係
- 多中心的統治とコアデザイン原則のスケールに対する独立性
- 複数のグループから成る組織が自らの事柄を管理・運営する権限を持つこと
- 他のProsocialグループと一緒に取り組みより大規模なProsocial性を確立する
- 競争という物語の問題
- エコシステム(生態系)のレベルでのProsocialの活用
- 結論
- 第15章 活動のためのゴール設定
- ゴールが重要な理由:パフォーマンスゴールとラーニングゴール
- 優れたラーニングゴールと優れたパフォーマンスのゴールの特徴
- SMARTなゴール設定に役立つプロセス
- レビュープロセスの作成
- >評価・研究
- オーストラリアおよび海外の政府機関との戦略的マッピング
- 結論
- 第5章 ACTマトリックスによる利益・関心のマッピングと心理的柔軟性の構築
- 結び 私たちの心が実現できると知っているもっと美しい世界
- コモンズの構築
- 私たちの心が描く世界
- Prosocialの未来
- 原注
- 文献
- 原著者について
- 監訳者あとがき
- 訳者紹介
【原著者紹介】
ポール W. B. アトキンス(Paul W. B. Atkins)
博士は、プロソーシャル性研究所の所長であり、オーストラリアン・カソリック大学(ACU)のポジティブ心理学・教育研究所の上級研究員である。彼のキャリアは、グループの繁栄を支援する研究と実践を組み合わせたものである。彼の研究は、世界有数の経営学や心理学の専門誌に掲載されている。ファシリテーターやコーチとして、何千人ものマネジャーやリーダーのチーム・リーダーシップ、紛争解決、状況認識、ウェルビーイング(幸福感)の向上を支援してきた。
デイビッド スローン ウィルソン(David Sloan Wilson)
博士は、進化研究所の代表であり、ビンガムトン大学の生物学および人類学のSUNY特別教授である。生物学だけでなく、人類のあらゆる側面に進化論を応用している。著書に『Darwin’s Cathedral』、『Evolution for Everyone』、『The Neighborhood Project』、『Does Altruism Exist?』がある。
スティーブン C. ヘイズ(Steven C. Hayes, PhD)
博士は、ネバダ大学リノ校心理学科行動分析プログラムのネバダ財団教授。彼のキャリアは、人間の言語と認知の本質の分析と、人間の苦しみの理解と緩和、人間の繁栄の促進への応用に焦点を当てている。認知行動療法学会(ABCT)、文脈的行動科学学会(ACBS)の会長を歴任。彼の研究は、ABCTの生涯功労賞を含むいくつかの賞を受賞している。序文を書いたリチャード M. ライアン博士は、臨床心理学者であり、人間の動機づけに関する理論として国際的に認知されている自己決定理論(SOT)の共同開発者である。彼は、ACUポジティブ心理学・教育研究所教授でもある。
【訳者紹介】
刎田 文記(はねだ ふみき)
監訳、序文、はじめに、第2、4、6、8、11、14章 担当
明星大学人文学研究科心理学専攻修了 修士
株式会社スタートラインCBSヒューマンサポート研究所 主幹主任研究員
公認心理師・元障害者職業カウンセラー・Prosocialファシリテーター
久留宮 由貴江(くるみや ゆきえ)
監修
応用行動分析学博士、米国認定行動分析士-博士(BCBA-D)、国際行動分析士、文脈的行動科学者
長年の臨床経験を経て、The Chicago Schoolの大学院において行動分析学の教鞭をとる。また、米国法人ACT Prosocial Design のCEOとして活躍し、日本におけるプロソーシャルファシリテーター育成プログラムの公式認定マスタートレーナーである。文脈的行動科学学会(ACBS)における専門家リストサーブ・リードモデレータを務め、国際行動分析学会(ABAI)において進化理論にもとづく行動科学を研究するグループの創設者としてグルーバルに活躍。専門分野には、行動分析学、文脈的行動科学、文化行動科学、心理的・行動的柔軟性、アクセプタンス・コミットメント・セラピー(ACT)、関係フレーム理論(RFT)、組織行動マネージメント(OBM)などがある。自らを文脈的行動分析士・科学者と位置づける。
小倉 玄(おぐら げん)
第9章 担当
東京女子医科大学大学院医療研究科先端生命医科学単位取得 博士(医学)
株式会社スタートラインCBSヒューマンサポート研究所 所長
公認心理師・Prosocialファシリテーター
伊部 臣一郎(いべ しんいちろう)
第1、3、5、7、10章 担当
明星大学人文学件研究科心理学専攻修了 修士
株式会社スタートラインCBSヒューマンサポート研究所 研究員
公認心理師・Prosocialファシリテーター
岩村 賢(いわむら けん)
第12、13、15章、結び 担当
明星大学人文学件研究科心理学専攻修了 修士
株式会社スタートラインCBSヒューマンサポート研究所 研究員
公認心理師・Prosocialファシリテーター
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