マインドフルネス・ストレス低減法が、「健常レベルではないが、即、薬物療法が必要なほどでもない」という「高血圧症予備軍」の人々に対し、血圧抑制の効果がみられたとする研究成果が、Psychosomatic Medicine誌に掲載されています。
J. W. Hughes, D. M. Fresco, R. Myerscough, M. H. M. van Dulmen, L. E. Carlson, R. Josephson. Randomized Controlled Trial of Mindfulness-Based Stress Reduction for Prehypertension. Psychosomatic Medicine, 2013; 75 (8): 721.
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「健常レベルではないが、即、薬物療法が必要なほどでもない」といった範疇に入る人々は、実に人口の3割(アメリカ)を占め、種々の心臓病や心臓血管の障害と結びつきやすいため、医療的な関心が高まっています。今回の研究は、56人の男女を対象にした比較調査により、8週間のマインドフルネス・ストレス低減法のプログラムの医学的な効果が明らかになっています。
調査において、マインドフルネス・ストレス低減法として用いられたのは、「ボディ・スキャン」「座位瞑想」「ヨガ・エクササイズ」で、経験を積んだインストラクターの指導のもと、各家庭での実践も推奨されたとのことです。よりロングスパンの効果に関する研究が待たれるところです。さらにまた、マインドフルな状態が実現すること(ひいてはストレスが低減すること)と、血圧が下がることとの生理学的な繋がり(因果関係)が知りたくなるところです。〔ratik・木村 健〕