第2言語習得に個人差が出るメカニズムを、言語に限定されない「より一般的な能力」から説明する研究成果がPsychological Science誌に掲載されています。
Frost, R., Siegelman, N., Narkiss, A., & Afek, L. (2013). What Predicts Successful Literacy Acquisition in a Second Language?. Psychological science.
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第2言語習得の巧拙を決めるものとして、「言語固有の能力」を重視する立場と、より一般的な「パターン認識」の能力を重視する立場がありました。この研究結果は、後者の立場を推すものとなっています。
研究では、ヘブライ語を学ぶアメリカ人学生たちが、言語学習に先だって「与えられた視覚刺激から静的パターンを見つけ出す力」を測定され、その後の「ヘブライ語の習得進度」との正の相関が得られています。この結果が正しければ、その人が有しているパターン認識の能力によって、その後の言語習得の巧拙が予想できてしまう、ということになるでしょう。〔ratik・木村 健〕