東日本大震災後の気仙沼において、緊急派遣のスクールカウンセラーとして、長期滞在した体験から考える。
特定非営利活動法人ratik(京都市北区 代表理事 木村健)は、人文・社会科学系学術専門図書を、電子書籍というスタイルで、企画・編集・制作・販売する出版組織です。
この度、法人3 点目となる電子書籍『震災被災地で心理援助職に何ができるのか?』を発刊しました。EPUB 形式で、ratik のweb サイト(https://ratik.org/3116/907438036/)にてダウンロード販売しています。
書名:震災被災地で心理援助職に何ができるのか?
著者:国重 浩一 編著
持留 健吾
西嶋 雅樹
星 美保 著
発行年月:2014年3月6日
発行者:特定非営利活動法人ratik
ISBN:978-4-907438-03-6
電子書籍ファイル形式:EPUB・リフロー
ファイル容量:3.2MB
文字数:約250,000字
販売価格:3,000円(消費税込)
「心のケア」の必要性とは?
東日本大震災から3年を迎えるのを前に、復興相は、「国としてきめ細かな『心のケア』を行っていく必要がある」と述べています。今日、大きな災害や事件の後、「心のケア」の必要性が声高に語られます。しかし、現場で何が求められ、実際にどのような心理援助がおこなわれているかは、外部にいる者にとって必ずしも明らかではありません。
長期滞在した臨床心理士だからこそ見えてきたもの
本書は、東日本大震災から2 ヶ月後、緊急派遣のスクールカウンセラーとして、大きな被害を受けた気仙沼の高等学校に赴任した臨床心理士、国重浩一さんが自らの体験をもとに執筆しました。国重さんは、1週間ごとに担当が代わるような短期滞在型ではなく、足掛け2年、長期滞在し、そこで試行錯誤しながら活動する中で、『震災被災地で心理援助職に何ができるのか?』と自問自答しながら、心理援助職に就く専門家がとるべき姿勢を考察し続けました。
支援を受け入れる側の声や、共に活動したスクールカウンセラーの声も
本書が辿り着いた方向性の1 つに、現場における多様性の確保があげられます。一臨床家の体験談に留まらず、支援を受け入れた学校関係者に対するアンケートにより現地の声を、そして、共に活動した内外のカウンセラーによる3 つの小論を盛り込むことで、被災地の心理援助職の様子を多面的に描き出します。
これからの心理援助のために
長期滞在の勤務を終えた著者にお会いして、活動の過程での考察や悩みのお話を聞くようなスタイルですので、より多くの方に読んでいただけると考えています。
東日本大震災に関する社会的記憶が薄れつつある中,被災地だけではなく、今後、起こりうる事態に対し、心理援助職に携わる人々が思索を紡ぎ、多様な議論を重ね、活動をおこなっていくためのひとつの足場を提供することを目指しています。
特定非営利活動法人ratik(2013年5月2日設立)https://ratik.org
たとえ小さくても必要不可欠な学術コミュニケーションを確保するために、電子書籍をポジティヴにとらえて!
(問い合わせ先)副代表理事 木村 麻子 akimura@ratik.org
〒603-8241 京都市北区紫野東泉堂町42番地12 TEL075-432-811
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